Reassessing Shōen: An International Conference



WELCOME!

皆様、ようこそロサンゼルスへ。荘園と中世経済に対する知識と関心を共に分かち合うためにはるばると当地までお出でいただきましてありがとうございます。

これからご一緒する3日間を本当に楽しみにしてまいりましたが、ついに今、その時が参りました。

はじめに私はこの学会開催に当たってご支援をいただきましたthe Cressant Foundation, Association for Asian Studies North East Asia Council, and the Center for Japanese Religions and Culture.の皆様方に心からお礼を申し上げす。皆様のご尽力なしに今日の会議の開催はありえませんでした。

更にJanet Goodwin と大部荘研究グループにもお礼を言いたいと思います。今回の荘園、並びに荘園制と前近代日本経済について分野を越えた研究者を世界から集め、学際的な学会を開くことを可能にしたのは、ひとえに彼らの意欲的なビジョンのおかげです。

ここでまず、会議に先立って私は幾つかの問題点を提示したいと思います。この後、各発表やディスカッションがこれらに何らかの方向性をつけてくれると期待しております。

一つには私たちは荘園制ならびに中世経済と社会の研究に新しい展開を求めております。そこでこの歴史学の主要な研究分野における目下の進捗状況、そして同時に今後の見通しについてもぜひ互いにディスカッションを進めたいと思います。

この学会要旨にも述べました通り、中世経済に関して、特に平安中期以降の経済成長もしくは停滞状況について、荘園研究がどのように役に立つのか、我々は荘園を通して何を学べるのかを知りたい。いつ日本経済が飛躍したのかが、この研究でわかるでしょうか?

荘園研究を通して、中央―周縁部の関係の変化、また商品流通や市場、町の出現といった歴史現象について学ぶところはあるのでしょうか?

土地と権力の関係において、荘園は土地開発や農作物の増大を可能にする機能的な制度だったのか、それとも紛争や暴力をはらみがちな一種危険な、つまり経済的、社会的発展を妨げる制度であったのか?

物質文化の研究、特に考古学の観点から見るそれは、実際の荘民の生活について記述された史料から知りうる以外の、どのような知識を提供するのか。荘園に関してどの程度の考古学上の研究が実際になされてきたのか、またその結果についてよりよく学ぶ方法はあるのだろうか?

特に私の興味を引くのは、荘園内における共同体の性質と変化です。私が知りたいのは、 どのような絆が荘民を結合させたのか、そしてそのような絆が古代後期から中世にかけ、どの様に変貌していったのか?

最後に、私たちは荘園、荘園制について英語での語彙を探索しています。永原慶二氏の『荘園史』や『小野市史』をはじめとしてここにいらっしゃいます多くの先生方の研究によって相当数の用語を集積してきました。しかしまだ沢山の質問があり、この会議中、それらについて討議することになると思います。

さて私のお話はこれまでにします。言うまでもなくこれから学会の進行につれ、多くの話題が浮上してくると思います。

ではJanet Goodwinに替わります。私たちにこの国際学会を開催させるまでにいたらせた二人の秀逸な恩師たちへ彼女から献辞をささげます。